ローラーチェーンの潤滑について
ローラーチェーン潤滑の目的について
- 十分な給油でピン/ブッシュ/ローラーなどの摩耗を減らします。
- チェーンをスムーズに運転し、騒音を減らします。
- チェーンの錆/腐食を防いで保護しています。
- 当社は初期の摩耗を防止するため、チェーンの出荷前に、品質の良い油を浸したのですが、その後、よい性能と寿命を維持するために定期的にチェーンの潤滑を行う必要があります。
ローラーチェーンの給油箇所
- ローラーチェーンのピン/ブッシュ/ローラーなどは摩耗部品であり、リーフチェーンの摩耗部品はピンと内プレートなので、これらの部品に給油が必要です。
- 下図のように、內/外プレート、ローラーと內プレートの隙間に潤滑油を入れてください。
- 充分の潤滑をするため、チェーンの弛み側の箇所に給油してください。
お勧めの潤滑剤と粘度
チェーンの潤滑には、車エンジン用の潤滑油を使用することをお勧めします。次の表で、周囲温度に応じて適切な粘度の潤滑油を選択してください。
周囲温度 | -46~+10℃(-50~+50℉) | -29~+27℃(-20~+80℉) | -12~+43℃(-10~+110℉) | -7~+54℃(+20~+130℉) | -1~+60℃(+30~+140℉) | +4~+66℃(+40~+150℉) |
オイルの粘度 | SAE 5 | SAE 10 | SAE 20 | SAE 30 | SAE 40 | SAE 50 |
※周囲温度に対して2つの粘度がある場合は、高粘度のオイルを選定するのは優先です。
潤滑方法とチェーン規格/速度の関係
Type A手動或滴油潤滑 / Type B油浴或油盤潤滑 / Type C強制潤滑
タイプA手動と滴下潤滑 /タイプB油浴と油槽潤滑 /タイプC強制潤滑
チェーンのピッチ |
チェーンのスピード |
||
タイプA手動と滴下潤滑 |
タイプB油浴と油槽潤滑 |
タイプC強制潤滑 |
|
12.70 mm |
88 m/min未満 |
670 m/min未満 |
670 m/min未満 |
15.88 mm |
73 m/min未満 |
588 m/min未満 |
588 m/min未満 |
19.05 mm |
64 m/min未満 |
530 m/min未満 |
530 m/min未満 |
25.40 mm |
52 m/min未満 |
451 m/min未満 |
451 m/min未満 |
31.75 mm |
44 m/min未満 |
396 m/min未満 |
396 m/min未満 |
38.10 mm |
38 m/min未満 |
357 m/min未満 |
357 m/min未満 |
44.45 mm |
34 m/min未満 |
329 m/min未満 |
329 m/min未満 |
50.80 mm |
30 m/min未満 |
305 m/min未満 |
305 m/min未満 |
57.15 mm |
27 m/min未満 |
283 m/min未満 |
283 m/min未満 |
63.50 mm |
26 m/min未満 |
268 m/min未満 |
268 m/min未満 |
76.20 mm |
23 m/min未満 |
241 m/min未満 |
241 m/min未満 |
潤滑と給油方法
- 油脂(Grease)流働性がなく、チェーンの内部までの浸透と潤滑はしないのでに流れて潤滑を提供しないため、潤滑油としてはいけません。
- チェーンの潤滑状態が適度かどうかを確認するなら、チェーンを外して、継手のピンとブッシュの表面検査を行い、もし摩擦の表面が赤いまたはダークブラウンになると、潤滑不足の症状です。
- タイプAの手動潤滑では、必ず潤滑時間に守って、正しいグレードの潤滑油を使用してください。チェーンが汚れた場合は、灯油または不燃性溶剤で洗浄し、再潤滑してください。
- タイプBとタイプCの潤滑方法では、新しいチェーンを使用からの50時間と500時間ごとに潤滑油を交換してください(厳しい条件の場合は、200hrs毎に潤滑油を交換してください)。
Type A
手動潤滑
- 方法:ブラシまたは油差しで、チェーンの弛み側のローラーと内/外プレートの隙間に油をつけします。注:給油する前に機器を停止してください。
- オイルの量:チェーンが油切れしないように定期的に給油してください。潤滑油は、各ローラーと內/外リンクの隙間に完全に給油する必要があります。 一般的に8時間ごとに給油することをお勧めします。
滴油潤滑
- 方法:オイルタンクに潤滑油を充填し、オイルカップからチェーンの軸受部に潤滑油を滴下します。
- オイルの量:一分毎に4〜20滴程度の油量を給油します。速度が速い場合は、油量を適切に増やしてください。油の滴下位置を正しく設定してください。オイルタンクの潤滑油が十分かどうかを確認し、8時間ごとに潤滑油を添加することをお勧めします。
Type B
油浴潤滑
- 方法:次の表で、チェーンは油の漏れないケッシングを用い、チェーンの下側は油槽の中に運転しています。
- オイルの量:チェーンが運転する時に油面の高さは、チェーン最下部のピン中心線の高さになります。油が多すぎると、気泡や油温が高くなります(油温は82°C(180°F)を超えないようにしてください)。8時間運転するたびに潤滑油が十分かどうかを確認します。不十分な場合は、添加して下さい。
回転盤潤滑
- 方法:漏れないケッシングを用いて回転盤を取り付け、その遠心力により、チェーンに油をかけます。
- オイルの量:潤滑油面の高さは、チェーンの最下点より12-25mm位にしますが、チェーンを浸漬しないでください。チェーン幅が125mm以上の場合は、チェーンの両側に回転盤を取り付けてください。回転速度は183 m/minから2438 m/minの間である。速度が遅いと油のかける効果が低い、高すぎるとパプルや油温度の高すぎを発生する恐れがあります。周速度が高すぎる潤滑油の気泡や油温度が発生する可能性があります(油温度82℃(180℉)を超えてはいけません)。8時間運転するたびに 潤滑油が十分かどうかを確認します。不十分な場合は、添加して下さい。
Type C
強制潤滑
- 方法:漏れないケッシングを使ってポンプで油を循環に冷却させながら給油を行います。強制潤滑は、高速と高負荷で運転するチェーンに適しています。
- オイルの量:チェーンの弛み側に油をチェーンの全体に かける必要があります。必要があれば冷却システムを取り付けて潤滑油を冷却します。8時間運転するたびに 潤滑油が十分かどうかを確認します。不十分な場合は添加して下さい。
- チェーン駆動のパワーによると、必要な潤滑油の流れは次の通りです:
駆動電力 |
最小潤滑油流量 |
50HP (37kW) |
0.25gal/min (0.95L/min) |
100HP (75kW) |
0.50gal/min (1.89L/min) |
150HP (112kW) |
0.75gal/min (2.84L/min) |
200HP (149kW) |
1.00gal/min (3.78L/min) |
300HP (224kW) |
1.50gal/min (5.68L/min) |
400HP (298kW) |
2.00gal/min (7.57L/min) |
500HP (373kW) |
2.50gal/min (9.46L/min) |
注意
- 油脂(Grease)流働性がなく、チェーンの内部までの浸透と潤滑はしないのでに流れて潤滑を提供しないため、潤滑油としてはいけません。
- チェーンの潤滑状態が適度かどうかを確認するなら、チェーンを外して、継手のピンとブッシュの表面検査を行い、もし摩擦の表面が赤いまたはダークブラウンになると、潤滑不足の症状です。
- タイプAの手動潤滑では、必ず潤滑時間に守って、正しいグレードの潤滑油を使用してください。チェーンが汚れた場合は、灯油または不燃性溶剤で洗浄し、再潤滑してください。
- タイプBとタイプCの潤滑方法では、新しいチェーンを使用からの50時間と500時間ごとに潤滑油を交換してください(厳しい条件の場合は、200hrs毎に潤滑油を交換してください)。
関連記事